【希少部位まで網羅】用途ごとのおすすめ部位紹介!牛肉の部位の特徴を肉屋が解説

当ページのリンクには広告が含まれている場合があります。
豚くん

牛肉って色々な部位があってわからない!
部位ごとの特徴や食べ方を教えて欲しい!

牛肉にはさまざまな部位があり呼び方も地方によって違いとても複雑で
どこの部位がどんな料理に向いていてどんな特徴があるかわからなくなるのも当然です

この記事ではそんな疑問を解決します

この記事がおすすめな方
  • 牛肉の部位ごとの特徴が知りたい
  • 希少部位まで詳しく解説して欲しい
  • どの部位がどんな料理に最適か教えて

今回この記事を書いている私は2015年からお肉屋さんに勤め年間数トンのお肉を加工しているお肉のプロです

先に結論から言うと
  • 最上級のやわらかくておいしい部位はシャトーブリアン
  • 私の希少部位おすすめ部位はヒウチ
  • すき焼き・ステーキ・焼き肉に使えるコスパ抜群のおすすめ部位は肩ロース


この記事を読めばよりお肉料理を楽しむことができるようになりますのでぜひ参考にしてみてください

私はスーパーのお肉屋さんに入社してから
たくさんの本でお肉について勉強してきました
そのなかでも肉のことを勉強するなら

「肉の事典」「知ってほしい肉辞典」がダントツでおすすめです!!
今回の記事では参考にさせていただきました

¥1,650 (2022/07/21 21:12時点 | Amazon調べ)
目次

お肉屋さんの牛肉の部位解説

今回はおおまかですが
牛の部位をわかりやすくこのように分けました。

牛の体重は約700kgもあるので
豚・鶏などと比べ
牛肉の部位は
とても細かく分けられ種類が多いです。


さらに、1つ1つの部位が大きいので
カタロース1つとっても首に近い側は硬く
背中に近づくにつれてやわらかくなっていくなど複雑になっています

そして希少部位といわれる
1頭から少量しかとれない部位もたくさんあります


もっと細かくわけることができますが図が複雑になるので
今回は一般的なスーパーでよく見る部位で表しています

焼肉の定番「タン」

スクロールできます

焼き肉に行ったらまずは牛タン!!
という人も多いのではないでしょうか?

そんな牛タンですがかなりの希少部位です

牛1頭から1本しかとることができず
10~15人前ほどしかまかなうことができません

当然国産牛だけでは供給がまかなえず
多くの牛タンが外国産となっています

そんな牛タンですが
大きく4つの部位に分けることができます

牛タン 部位解説
タン元
タンの中で一番おいしい部分
適度に脂ののった美しいピンク色でステーキに仕えるほどのやわらかさ
タン中
タン元とタン先の間のお肉
主に焼き肉で使われている部分です
タン先
タンの先の部分
固いので煮込み料理に使われますが
お店で薄切の焼き肉で出されています
タン下
タンの下側の部分
タン先に近い肉質の赤身に脂が入り込んだのが特徴
店によっては「タンカルビ」として出しているところも
ジョニー

スーパーでタンを買うときは薄いピン色をした部分を買えば間違いないです

煮込み料理に最適「ネック」

牛の首まわりのお肉です

「ネック」は良く動く部位なので
キメが粗く筋っぽくて硬いです

また、肉色が濃くて脂分が少ない赤身であり
豊富なエキスとゼラチン質を持っているので
うまみが強く煮込み料理に最適です

私は「ネック」として販売してるお店は
あまり見たことがありません

肩ロースの切り落としや
牛肉切り落としなどと
販売されている場合が多いです

ジョニー

安く肩ロースの味が楽しめる部位
固いですが煮込み料理なら気にせず楽しめます

おいしい希少部位もある「肩肉(カタ)」

ミスジ
画像はミスジです

前足の肉の上部の総称
牛の体の構造上前足に体重が高くかかることから
運動量が多くなり、筋肉が発達しており
筋や筋膜が多いのが特徴です

肉の色は濃いめで
キメが粗くかたいため
煮込み料理などに使われることが多いです

また、ゼラチン質やうまみ成分が豊富なので
濃厚なブイヨンが楽しめます

肩肉の希少部位

ミスジ(ハゴイタ)
真ん中に筋があり木の葉のような見た目が特徴の
1頭から5kgほどしかとれない希少部位
サシが多くてとてもやわらかいので
ステーキで食べることもできます
とうがらし(トンビ)
ミスジの隣に位置するとうがらしの形をした部位
モモ肉のような風味があり焼き肉はもちろん
「たたき」や「ローストビーフ」に最適

すき焼きならこの部位「肩ロース(カタロース)(クラシタ)」

首肉から続くロースの先端部にあたる部位
肉厚でやわらかく霜降りが適度にあり
キメが細かいのが特徴

また、コクや風味がよく
牛肉特有の香りを醸し出しています

当店ではすき焼き用のお肉として一番おすすめしている部位であり
特売にもなりやすくコスパ抜群の部位だと思います

肩ロースの希少部位

ハネシタ(ざぶとん)
「肩ロース」の下部であばら骨に近い部分
細かいサシが均一に入っていてとても美しく
脂の甘みと肉の旨みのバランスが絶妙
ジョニー

値段と味のバランがちょうど良く
すき焼き肉として当店では良く売れています

安くすき焼きが食べたいなら「肩バラ(マエバラ)(ブリスケ)」

あばら骨のまわりの肉のなかでも肩(カタ)に近い部位

サシはほとんどなく脂肪が多めで硬めの部位なので
当店では切り落としやスライス肉で販売をおこなっています

煮物などに使うのが一般的ですが
広島では「コウネ」という名で
焼肉店に置かれており

脂ごとスライサーで薄く切って
提供されています

また、韓国でも似たような商品として
「チャドルバギ」があります

肩バラの希少部位

三角バラ
肩バラのなかでも助骨まわり上部の三角の形をした部位
霜降りが程よく入り風味の良い味わい
バラの中では最高級部位で「特上カルビ」
などで提供しているお店もあります

焼肉の王道「トモバラ」(中バラ・外バラ)

「トモバラ」とはあばら骨周辺の腹部の肉
脂肪と赤身の層による濃厚な味わいが特徴

中央から上下二つに分け
上側が「中バラ」
下側が「外バラ」に分類される

「中バラ」には
あばら骨の間にある良質な部位
「中落カルビ」があります

「外バラ」は脂にうまみがあり
焼肉や牛丼に最適

トモバラの希少部位

カイノミ
「中バラ」の中にあり、赤身が多く程よい脂がのった部位
貝の形に似ていることから「カイノミ」と呼ばれています
ヒレに近い部位で、牛1頭から数キロしかとれない希少部位
焼き肉店でも人気の部位です
フランク(ササミ)
「外バラ」の後部にあるサシが多く入る部位
バラ肉らしい歯ごたえとと濃厚な味わいが特徴
「カルビ」・「上カルビ」などの名称
焼き肉店で提供されていることが多い

脂の乗りが最高「ロースかぶり」

※ただいま準備中

ヒレ・サーロインに並ぶ最高級肉「リブロース」

「肩ロース」「サーロイン」に挟まれた部位

キメが細かく肉質が良いので
肉そのものを味わう料理によく使用されます

中心部の長方形の部分を
「ロース芯」といい
ロースの中でもやわらかくて味がいい部分です

当店でリブロースはすき焼き用・ステーキ用のお肉として主に販売しており
すき焼き用で買われるお客様が多く
値段もそれなりにするのでご馳走メニューとしては定番です

ジョニー

リブロースはすき焼きにぴったりのお肉です

ステーキの王様「サーロイン」

スクロールできます
サーロイン

リブロースに続く背中の後半の部位

あまり運動しない部位なので
筋肉は少なく、きめの細かい霜降りが見られるのが特徴

形が整っておりステーキにするのが最適です

ヘンリー8世からあまりのおいしさに「サー(ナイト爵)」の称号を与えられたといわれ
「ステーキの王様」と言われるほどステーキとしては人気が高く
当店のステーキコーナーでも売れ筋の商品です

ジョニー

ステーキといえばサーロイン
プレゼント用に買われるお客様も多いです

一番やわらかい部位「ヒレ(ヘレ)」

「サーロイン」の内側にある、背骨の内側に位置する部位

「サーロイン」と並ぶ最高級部位といわれており
きめが細かくとても柔らかいのが特徴です

主にステーキとして販売されています

ヘレの希少部位

シャトーブリアン
ヒレの中心部分の一番太い部分
非常にキメが細かく柔らかく
牛肉の中で一番高い値段がつく部位
ジョニー

おいしいステーキが食べたくて値段を気にしないなら
シャトーブリアン1択です

4つの部位からなる肉の塊「シンタマ」

後ろ足の付け根、「内もも」より下にある球状の部位
アメリカでは「ナックル」と呼ばれており
4つの部位からなる赤身肉の大きな塊です

各部位の特徴を解説していきます

マルカワ
色が濃くてやわらかく
焼き肉に使われることが多いです
シンシン
筋がありますがきめ細かく
ステーキ・焼き肉・ブロック肉などで販売されています
カメノコ
色が濃くて赤身の味わいが楽しめます
形がカメノ甲羅に似ていることからこう呼ばれており
すきやき・しゃぶしゃぶ・焼き肉用のお肉として販売されています
ヒウチ
とても綺麗な霜降りが入り、きめが細かく柔らかいのが特徴
モモ肉のなかでも赤身と脂のバランスがよく
柔らかく美味しい部位として当店でも大人気の部位
焼き肉用として販売されていることが多いです
ジョニー

ヒウチはモモの中でも特にやわらかくて大人気の部位です

赤身肉の希少部位「ランイチ」

「サーロイン」につづく腰からモモにかけての部位で
「ランプ」「イチボ」を含めた名称です


どちらもやわらかくステーキに最適なモモ肉の希少部位

ランプ
ロースなどと比べると脂が少なくあっさりとした赤身肉でヘルシー
赤身ですがやわらかいのでステーキで食べられることの多い部位
イチボ
おしりの部分のお肉で「ランプ」よりも1頭の牛からとれる量が少なく希少
色が濃くてきれいな霜降りが入っており
赤身と霜降り両方をたのしめる部位です
「ランプ」同様に赤身なのでヘルシー
ジョニー

赤身のおいしいステーキが食べたいならランプがおすすめ

外モモ(ソトヒラ)

後ろ足のモモの外側の部位
よく運動する部分で筋肉が集まっており
キメが粗く、かたいのが特徴です

かたい赤身肉ですが脂肪がほとんどなく
味は良いので薄切りにして炒め物・焼き肉
角切りにして煮込み料理にするのがおすすめです

内モモ(ウチヒラ)

後ろ足のモモの内側の部位
牛肉の中で一番脂肪が少なくヘルシーなのが特徴

あっさりとした味わいで筋張った部分も少なく
ステーキ・焼き肉・ローストビーフなど
幅広い用途で使われています

すね(まえすね)(ともすね)

前足・後ろ足のふくらはぎの部位
筋が多く濃厚な味わいがあるのが特徴

筋肉がとても発達しておりとてもかたい部位ですが
コラーゲンやエラスチンなどのタンパク質が豊富で
長時間煮込むとやわらかくなります

冬場はシチューに使うお客さんが多くよく売れます

牛肉の部位解説まとめ

この記事のまとめ

今回は牛肉の部位について詳しく解説しました

もう一度まとめると

この記事の結論
  • 最上級のやわらかくておいしい部位はシャトーブリアン
  • 私の希少部位おすすめ部位はヒウチ
  • すき焼き・ステーキ・焼き肉に使えるコスパ抜群のおすすめ部位は肩ロース

この3部位なら間違いなしです

牛肉の部位は種類が多く、人によってサシが入ったお肉が好きな人や
赤身のあっさりしたお肉が好きな人など様々です

そこで、自分が好きな部位を探してみたいという方に
私は食べ比べをおすすめしています

一度に複数の部位を食べ比べるから違いがわかり
お肉を楽しむことができます

2~3種類の肉を少量づつ買ってきて
食べ比べておいしさの違いを感じるのがとても楽しい食べ方です

ジョニー

この記事を参考に食べ比べをして好きな部位を探してみてくださいね!

お取り寄せで手軽に食べ比べをしてみたい

参考にした書籍

¥1,650 (2022/07/21 21:12時点 | Amazon調べ)

牛肉についてもっとよく知りたい

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次